COLUMN コラム
特集 vol.15 断熱がもたらす豊かな暮らし〜その2-3 高機能換気システム編〜
工事編、続いては、「換気システム」に関するお話です。
<その2-3:高機能換気システム編>
内窓と断熱材を施工すれば、熱の出入りはほぼなくなり、断熱工事の約9割が完了したと言えるでしょう。さらに、熱交換機能のある高機能換気システムを導入すれば、より効率的な断熱対策が可能になります。
〇高機能換気システムとは
コロナの感染流行とともに注目され始めた住宅内の換気対策。2003年以降、新築マンションでは24時間換気システムの設置が義務付けられていますが、フィルター付きの高機能換気システムであれば、ウイルスの侵入だけでなく、花粉やPM2.5といったさまざまな不純物質をシャットアウトし、屋外から室内に新鮮な空気を取り入れることが可能になります。
さらに、高機能換気システムには熱交換機能があり、室内の空気が持っている熱を最大で90%程度、屋外から入ってくる新鮮な空気に移すことができます。そのため、効率的な冷暖房が可能になり、光熱費の大幅な削減につながります。
<熱交換の仕組みイメージ>
古くから、ロスナイと呼ばれる全熱交換器があり、窓の開閉による換気が困難な空港近辺エリアや面積が広くエアコン効率の悪いリビング等で重宝されていましたが、給気口と排気口の位置が近いためにショートサーキット(「ファンは回っているのに、部屋の空気は澱んだまま」という狭い範囲で空気が循環してしまう状況)を起こしやすいという懸念がありました。高機能換気システムは、給気と換気が入れ替わり、2つの孔の離隔がきちんととれているためその心 <換気扇・換気空清機ロスナイ 出典:三菱電機ホームページより引用>
〇ダクトレスタイプ
マンションでも手軽に取り入れることができる高機能換気システムです。外壁にΦ75以上の大きさのコアが2つ以上あれば、どんなマンションにも設置が可能です。約60秒ごとに給気と排気を切り替え、熱交換を行いながら、室内全体に常に新鮮な空気を室内に取り込みます。機器は省電力・静音設計となっており、音を煩わしく感じることはありません。
〇ダクト式タイプ
外気を取り込む箱型の熱交換器ユニットを天井裏に配置し、各居室と断熱チューブでつないで排気・給気を交互に行うことで、室内全体に、熱交換を行いながら新鮮な空気を送り込みます。大きな熱交換ユニットがあるため、ダクトレスよりもパワフルに熱交換換気を行うことができ、熱交換効率は95%となります。熱交換器ユニットの設置には、高さ50cmほど天井のふところが必要になるため、天井高に余裕のある戸建ての方におすすめの設備です。リノベエステイトでも、最上階の天井高の高いマンションで施工実績があり、大変好評をいただいています。
<出典:ケイ・マックインダストリー株式会社パンフレットより引用>