COLUMN

特集 vol.12 断熱がもたらす豊かな暮らし〜その1 断熱のメリット〜


リノベエステイトがリノベーションを手掛ける際に大切にしていること、それは『低燃費な暮らし』。低燃費な暮らしを実現化する高性能な設備を提案し、表には見えてこない部分…壁の内側や部屋の中に漂う空気にまで…!こだわった家づくりをしています。

今回はそんなリノベエステイトの断熱におけるこだわりを5編に分けてご紹介。

<その1:断熱のメリット>

〇断熱は冬だけでなく、夏も効果抜群

断熱とは、『熱を断つ』こと。断熱がきちんとされている家は、室内の温度が外気温の影響を受けにくいので、安定した温熱環境を保つことができます。外からの熱が伝わりにくくなれば、少しエアコンを入れただけで、夏は涼しく、冬は暖かくなり、一年中快適な室内環境を実現できます。また、室内の温熱環境が一定であれば、室内に結露やカビが発生することもありません。断熱することで、アレルギー等の健康被害やヒートショックの危険性からも家族を守ることができるのです。

〇日本は世界に遅れる「断熱」後進国

世界の多くの国では、窓の断熱性能の最低基準が定められていますが、 日本は非常に緩い基準になっています。 住宅の窓の断熱性能を重視している欧米等の国々では、樹脂サッシ(他に木製も多い)が主流を占めています。アルミの熱伝導率は、木や樹脂の約1,000倍に上るため、アルミサッシでは断熱性能の確保が困難だからです。しかし日本では、いまだにアルミサッシ(アルミ樹脂複合を含む)が主流を占めています。 つまり、日本で普通に家を建てることは、他の国では考えられない低性能な家を建てることになるのです。

〇住宅に求められる日本の断熱基準の変化

日本では、築30年以上のリノベーションが必要なマンションが2050年に675万戸を超えると言われています。 一方で、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、CO2排出量全体の約3分の1を占める住宅・建築物について、エネルギー消費・CO2排出のさらなる削減が求められています。脱炭素社会の実現に向け、省エネルギーな住宅・建築物のあり方がとても重要になっているのです。



リノベエステイトが手掛けるリノベーションの対象となる物件は、築10年以内の築浅物件から築50年を超えるものまでさまざま。日本では、昭和55年、平成4年、11年、25年、28年と実に5回も住宅の省エネに関する基準が更新され、その度に断熱に関する規定が強化されています。そのため、リノベーションを行う中古マンションは、建設年次により、断熱性能に大きくばらつきがあります。一般的に古い家は断熱性能が低く、新しい家になるほど断熱性能が高いです。今後、2025年には、すべての新築住宅において、断熱等級4の遵守が義務付けられることになっており、2030年には、さらに最低基準が断熱等級5に引き上げられる予定となっています。

〇まずは、既存の断熱状態をチェックしよう!

リノベエステイトのお客様の中には、築20年未満のマンションであっても、結露や冷暖房の効きの悪さなど、お住まいに断熱の問題を抱えてリノベーションの相談に来られるお客様もいらっしゃいます。築浅だからと安心することなく、まずは現状を把握した上で断熱の対策を立てることが大切です。建設時の図面と実態が異なっているケースもありますので、解体工事の際に、既存の断熱状態を細かくチェックし、結露のひどい場所や断熱材の足りないところに重点的に対策を講じていきます。水回りの設備のみを更新したり、外周壁を解体せずに間取りを更新するリノベーションでは、躯体にこびりついたカビを発見できず、既存の状態を把握することはできません。また、壁内に断熱材を入れることもできないため、断熱状態を改善することは叶わないでしょう。リノベーションを計画されるのであれば、ぜひ外周壁まで解体するフルリノベーションを行って、建物本来が持つ断熱の状況を一から把握することが大事であると言えるでしょう。